糸もみじのブログ

シャニマスの感想。

私の好きなユニット、イルミネのこと【ヒカリと夜の音楽、またはクロノスタシス】

これは「ヒカリと夜の音楽、またはクロノスタシス」の感想や、イルミネの好きなところについての話。

はじめに

私は「ヒカリと夜の音楽、またはクロノスタシス」を読んで、イルミネーションスターズの3人をもっと好きになった。今回こうして文章にすることで、あらためて彼女たちを思う機会にしたい。

イルミネというユニットは、彼女たち自身にとってどんな存在なんだろう?そのヒントを探るために、まずはこれまでのシナリオイベントを振り返ってみたい。

[注意]以降の文章では、これまでのイルミネーションスターズのシナリオイベントすべてと、【日々を紡ぐインヴェルノ】、それから【青風、駆けていく】の内容に触れています。

 

 

 

 

イルミネの結成を描いたシナリオ「Light up the illumination」では、彼女たちの思いの一端に触れることができた。

・・・・・・ イルミネーションスターズは
お互いに大好きって思ったメンバーが集まったユニットなんだなって・・・・・・そう思う、 かな

Light up the illumination 第6話

わたしね、真乃も灯織も、本当に大好きなんだ!ふたりと、もっと、いっぱい思い出を作りたい!

・・・・・・私も、ふたりとユニットを組めて良かった

3人一緒だから、ここまで来れた

 Light up the illumination エンディング

3人の向き合い方が好き。シナリオで見られる彼女たちの関わり方はどれも眩しくて、見ていると嬉しくなる。

そんなイルミネーションスターズのシナリオイベントは、大きく2つの型に分けられると思っている。

  ①:イベント中心型 ②:過去回想型
シナリオ Light up the illumination
:イルミネーションスターズ結成と初ライブ
Catch the Shiny tail
:283プロ合同ライブ
Star n dew by me:学園祭
青のReflection:番組の企画
はこぶものたち:3人それぞれの仕事
For your eyes only:ミステリードラマ
くもりガラスの銀曜日
ヒカリと夜の音楽、またはクロノスタシス

①のシナリオはどれも、特定の企画/イベントを通じて仲を深めている印象がある。一方で、②は回想を中心に3人の価値観や思いやりを描いているように感じる。銀曜日に強い思い入れがあるのも、今回のシナリオへそれと似た思いを寄せているのも、それが理由かもしれない。「これまで」を通じて「これから」を描くお話が本当に好きだから。

今回は①と②それぞれの印象深かった出来事を振り返って、「ヒカリと夜の音楽、またはクロノスタシス」の話に繋げていこうと思う。

振り返り1(Light up the illumination-青のReflection)

彼女たちの関係について、ファンや関係者仲の良さを挙げることが多い。なんたって何度も3人でお泊まり会してるからね。オンラインお泊まり会(実質寝落ち通話)の語感が好きすぎ。でも、そんな親しい3人にも、互いの思いをうまく伝えられず、ぎこちなくなってしまったことがあった。

例えば、3人が初めて合わせのレッスンをした日のこと。

ほわ・・・・・・ごめんなさい・・・・・・私、上手くできなくて・・・・・・

ごめんね、ついていけなくて

混乱しないでできてるの、灯織だけだったね

Light up the illumination 第1話

1人では踊れても、いざ3人で合わせると、混乱せず踊れたのは灯織だけだった。しかし、灯織にも思うところがあったようで、内心余裕はなかったみたい。

(・・・・・・私じゃ、八宮さんのダンスには敵わない・・・・・・歌だって櫻木さんには・・・・・・もっとレッスンしないと)

そして、合わせのレッスンで苦戦する真乃に、灯織はこう伝える。

(・・・・・・私と一緒にやるより、ひとりでやったほうが櫻木さんもやりやすいのかな・・・・・・)

今の櫻木さんは多分、ひとりで練習したほうがいいと思う

伝え方って本当に大事ね・・・・・・。直後の練習で萎縮する様子の真乃を見て、灯織は自らのことばを悔いる。ただ、それでも灯織の指摘を真摯に受け止めた真乃は、めぐると一緒に自主練を重ね、見事踊れるようになった。再び合わせのレッスンをした際、真乃と灯織は互いの思いを打ち明ける。

私、全然言い方を考えられてなかった

私、落ち込んじゃうばっかりで灯織ちゃんと全然お話できてなかった

Light up the illumination 第3話

私はこの出来事が以後の3人の接し方に大きく影響していると思う。この後、灯織が体調を崩してレッスンを休むことがあった。その時お見舞いに来ためぐると話し、灯織は3人で頑張りたい、と気持ちを新たにする。そして、以後2人のことを下の名前で呼ぶようになる。距離が近づいて呼び方が変わるのって自他問わず嬉しくなっちゃうから本当に良い。

この辺りを思い返すと、落ち着いて話す時間が、3人の距離をぐっと近づけてくれた気がする。3人が伝え方や話し合いを大切にしているのも、こういう時間があったからじゃないかな。

その最たるシナリオが「くもりガラスの銀曜日」だと思っていて。シナリオ自体も、プロデューサーの「灯織が2人を名前で呼ぶようになったころ(=結成当初)」の回想から始まっている。いきなり好きなところの回想が始まるのってそれだけで良くなっちゃうから大変。

仲良く話しながらレッスンへ向かう3人を見送ったプロデューサーのもとに、インタビュー企画「以心伝心のイルミネーションスターズ」が届く。

お互いのことを本当によくわかっていて――はは、そうですね・・・・・・!

もう知らないことなんて無いんじゃないでしょうか

くもりガラスの銀曜日 第1話

この発言を見た当初は、え・・・・・・????と心配になっていた。ちょっと自分が持つ3人への印象とかけはなれていたから。実は銀曜日の前半は恐る恐る読み進めていた人。

でもそれは完全に杞憂だったんだよね。3人はお互いまだまだ知らないところがあると思っているし、それを口にできる関係にもあって。

なんでもは知らない、知らないよっ

真乃と灯織のこと、まだまだたくさん知りたいって思ってるんだから・・・・・・!

私も知りたいな

灯織ちゃんのこと、めぐるちゃんのこと

まだまだたくさん教えてね

くもりガラスの銀曜日 エンディング

こういうことをしっかり言える関係っていいな・・・・・・。私の3人への信頼が揺るぎないものになったのは、実はここから。

それに、冷静に考えれば、仲の良い人たちを見て、まるで通じ合っているように感じることは、何も不自然ではないよね。プロデューサーの発言も、「そう見えるほど仲良し」という意図だったのかもしれないし。

私がここで心底嬉しかったのは、仲が深まってもなお、彼女たちは相手をもっと知りたいと思い続けていること。それは当たり前のことかもしれないけど、理解して、口にして、行動するのって「当たり前」で片付けていいことじゃないと思っているから・・・・・・。そういう姿勢を持つ人への敬意は忘れないでおきたいな。

そんな3人を見たプロデューサーが、持ってきたはずだった以心伝心の企画書をなかったことにしたのも嬉しかった。

そう見えていただけで、最初から「以心伝心のイルミネーションスターズ」はなかったんだ・・・・・・。でも、以心伝心に見えるの自体は悪いことじゃなく、3人が少しでもそうありたいと願った行動の結果なんだよね。3人の「以心伝心」の裏側にある努力を目の当たりにして、このインタビュー企画を見つめ返す判断をしたのかも。「以心伝心」に見えることと、現実にどうかというのは別問題だと思うし。

「くもりガラスの銀曜日」でもっとも美しいと思っている場面の話もしたい。

この気持ち、

全部、 伝えられたらいいのにな

その気持ち、

全部、 見えたらいいのに

やっぱり、 私は…

くもりガラスの向こうを見たいって

そう、思い続けていたいから

くもりガラスの向こうにある色

たくさんの色があるからさ、 多分、 アジサイの色だけじゃないような気がするんだよねー…..

きっと綺麗な庭なんだろうなー

見えそうで見えない・・・・・・だけど・・・・・・

見えたらいいな・・・・・・

くもりガラスの銀曜日 第6話

くもりガラスの向こうの庭とお互いの気持ちの共通点。それは、今見えている/知っている色以外にもさまざまな色があること。そして、すべてを見るのは難しいということ。

そう考えると、「全部、見えたらいいのに」「見えそうで見えない」と「(くもりガラスの向こうを見たいって)そう、思い続けていたいから」「見えたらいいな」の間に途方もなく深い愛を感じる。

「見えない」前提でそれでも「知りたい」と願って行動する人の真摯さに尊敬の念が深まっていくよ......。

ひとつの石から、お揃いを作ったの

よかったら…一緒に……………っ......あのね、 灯織ちゃんに教えてもらったんだ

この石、心をつなげてくれるんだって――

灯織からメノウは心をつなげてくれると教わって、ひとつの石からお揃いのストラップを作る真乃さん、愛おしすぎる・・・・・・・・・・・・。きっと「心をつなげてくれる」というのも、確信じゃなく願いなんだろうな。見えそうで見えない心と、それでもつながりたいと願う気持ち。愛おしいな・・・・・・。

青のReflectionでは、思いの伝え方について考え、ことばにする3人をみることができた。出演番組のコメンテーターに「喧嘩しない理由」を問われる彼女たち。撮影の間、3人は真乃の「ぶつかり合いたくないからじゃなくて......」に続くことばを探していく。最終的に真乃が見つけた答えはこうだった。

気持ちの伝え方は、 いろいろあるんだなって······

それは、邪魔しちゃいけないなって······そう思いました

青のReflection 第6話

すてきな人!!こういう考えが根底にあるから、意見が食い違っても話し合いを優先できるんだろうな。結成から3人がどんな思いで一緒の時間を過ごしてきたか、なんとなくわかる気がする。

灯織のこのことばにも実感がこもっているよね・・・・・・。S.T.E.P.を読むとなおさらそう感じる。

振り返り2(はこぶものたち-For Your Eyes Only)

For Your Eyes Onlyのテーマは、「一人ひとり見えるものは違う」だったと思っている。めぐるが言っていた演じた役のセリフについての話が特に印象深い。

『メグル』 のセリフで、 月が同じ色に見えないってあったでしょ?

あれね、 どんな人でもそうだなって思って 同じ月を見ていても、違うふうに見えてるかもしれなくて

どうしたって全く同じものは見られないけど・・・・・・

でも、綺麗だねって言いあって、 気持ちを共有することはできるなって!

それって全然問題ないんじゃない!?って!

For Your Eyes Only 第6話

これってもう全部じゃない????好きな話すぎて動揺してる。どうしたって完全にはわかり合えないし、まったく同じものはみられないけど、その前提を踏まえて自分はどう考えてどう行動したいのか、って話なんだよね・・・・・・。

偶然気持ちが重なる日のことを、私たちそう呼んでいたことがあって......

そしてその先にある「気持ちが重なる」ひとときが銀曜日という・・・・・・。くもりガラスの銀曜日って、全部は見えない相手の心を、それでも知りたいと願い続けた先に訪れる気持ちが重なる日のことだと思っている。

はこぶものたちでもそういう話があったね。観客席の掃除をしながら、客席の一人ひとりに思いを馳せるという大事な話が。

そうだね、違うものを見ていても、互いが見たものと気持ちを共有すれば、それは同じものを見て、同じ場を過ごしたと言ってもいいのかもしれないね・・・・・・。

同じものを見て同じ気持ちになれる人

せっかくの機会だし、For Your Eyes Onlyでイルミネが出演したドラマ内の「メグル」のことばについても触れたい。

For Your Eyes Only 第6話

思わず膝を打ったのは、好きなバンドの特別に思い入れがあるアルバム(What a Wonderful World Line - fhána)の対談で、ほぼ同じ話をしていたのを思い出したため。

孤独とは? オザケンや『エヴァ』ともリンクするfhánaの歌詞談義 | CINRA

ここまで好きな人たちの話が一致しちゃうともう頭抱えるしかないんだよね。嬉しいの域を超えてる。さらに、同対談の中には、アルバム最後の曲"gift song"についてのこんな話があります。

それってあまりにもくもりガラスの銀曜日すぎるよ~・・・・・・。

私の中でイルミネが特別なユニットになったは銀曜日からだった気がするし、それも必然だったのかな。ちなみにシャニマスに特別な思いを抱くようになったのはStar n dew by meからです。大切なことはいつもイルミネが教えてくれる。gift songを聞いてください。

サブスクもある。What a Wonderful World Line by fhána | TuneCore Japan

【青風、駆けていく】

「ヒカリと夜の音楽、またはクロノスタシス」のサポートSSR【青風、駆けていく】のコミュ「空の彼方まで」には、こうした彼女たちの発言に通ずるものを感じている。

このコミュでは、めぐるの提案で影送りをする3人が描かれている。青春は一瞬で過ぎ去ってしまうというラジオパーソナリティの話から、一瞬で消えてしまうものとして連想したんだろうな。灯織に一緒にやらないのか、と尋ねられて、めぐるは一緒に影送りをすると少し寂しい気持ちになることを話す。

めぐるが「どうしたって全く同じものは見られないけど」と話していたのを思い出す。たしかに一緒に影送りをしても、見られるのは自分の影だけ。隣で同じことをしてるのに同じものが見えないのはけっこう寂しいかも。

そんなめぐるを見て、真乃が3人で手を繋いで影を送ろうと言い出す。他人が送った影は自分には見えないけれど、3人で送った影なら同じものが見られるって発想、当然といえば当然だけどすごいな・・・・・・。同じものが見られなくても、それでもどうにかして同じものを見たいと願ってるのかな・・・・・・。

3人で手を繋いだ様子を、「いつものあれ」みたいと話す灯織。

「いつものあれ」ってなんだ??

これだ~~~!!!!!!!!!!!!

ここまで来てかけ声への思い入れが強まるとは思わなかった。。。第一話の大好きなシーンを最終回のエンディング前に見せてもらったような気持ち。最高にHappyってこと。

ヒカリと夜の音楽、またはクロノスタシス

このシナリオの大部分は、くもりガラスの銀曜日と同様に、過去のライブやイベントの回想に占められている。回想と現在それぞれの彼女たちを通じて、3人がどんな思いでファンと関わり、つながってきたかをうかがえる。特に「時間の経過で人と人の距離が遠くなること」について取り上げていたのは衝撃だったな。

大きなステージに立れば、その分客席との距離は遠くなるし、1人の仕事が増えれば、その分3人で過ごす時間は少なくなる。長く活動すれば、離れていくファンもいる。それは「世間一般によくあること」だけど、あらためて話題に挙げるのは怖いことでもあると思う。して楽しい話でもないし・・・・・・。

離れていってしまったファンとして印象的だったのは、いつも友達と一緒に来てくれていた中学生の女の子。

中学生でね、いつも友達と一緒に来てくれるんだ プロデューサーも知ってるんじゃないかなぁ?

この間のミニライブとか握手会にも来てくれてたよ!

あ、ああ・・・・・・!もしかしてポニーテールの二人組?

そうそう、その子たち!

プロデューサーもわかるくらいだから、相当頻繁に来てたんだろうな。よくファンレターも送ってくれていたのだけれど、あるころから彼女たちは会場で見かけなくなっていく。

本当は、知っていた

最近、 その子たちが姿を見せていないことを

次の握手会に来てくれるかもわからないことを

真乃は・・・・・・どうだろう 気付いているのだろうか

強い絆で結ばれていたようにみえた2人は、どうやら環境の変化で疎遠になってしまったらしい。彼女が久々に(1人で)遊びに来たハイタッチ会でも、友人との仲について言い出すことは(でき)なかった。

そしてある日届いたファンレターで、プロデューサーは彼女(たち)が行っていないイベントの感想を書いていると気づいてしまう。

ファンレターの最後には『また絶対に行くからね』『友達と一緒に!』と書いてあった。プロデューサーはそれを、嘘というより願いごとのようだと受け取る。

3人は彼女たちが会場に来なくなったことに気づいているんだろうか。後日、真乃が流れ星の封筒に反応した様子を見て、プロデューサーは思わず「もしかして・・・・・・」と声をかける。

流れ星の封筒・・・・・・

え?

もしかして・・・・・・

・・・・・・?

思い当たる節のなさげな真乃の反応に言い淀んだのか、プロデューサーは話題を逸らす。

ああ、いや・・・・・・

いや、かわいい封筒だなと思って

・・・・・・・・・

はい、とっても可愛い封筒・・・・・・

中の手紙も大切に読みます・・・・・・っ

真乃の気持ちを思うと、ファンレターが「彼女たち」からかどうかなんてとても聞けない。でも、そんなプロデューサーの思いを感じ取ってなのか、真乃自ら「流れ星の封筒」について話してくれようとする。

・・・・・・流れ星の封筒や便箋は、

たくさんいただくんですけれど

どれも少しずつ違うんです

封をするシールとか、文字のインクとか、手紙の折りたたみ方とか・・・・・・

この表情を忘れることはないと思う

「だから・・・・・・」とまで言って、口ごもる真乃。たくさん届く流れ星の封筒や便箋は、そのひとつひとつが違う。一人ひとりのファンレターの違いをはっきりわかっているから、「彼女たち」からのファンレターが届かなくなったことにも、きっとどうしようもなく気づいてしまうんだろうな。気づいていて、言わなかった。こういう会話になるってことは、プロデューサーに確認することもしなかったんだろうな。気になっていただろうに・・・・・・。わかってて言わないことをあえて言ってくれたのは、きっとプロデューサーの気にする素振りを見たからじゃないかな。細やかな気配りができる優しい人だと思うし・・・・・・。

このシナリオでは、番組ディレクターに言われた「本当にずっと一緒なんてあるわけないんだから」がずっとプロデューサーの中に残っている。「ずっと一緒」と話す3人の胸中が気にかかっていたんだろうな。

「ずっと」と「絶対」

最後のコミュでは、そんな彼女たち自身のことばで、「ずっと」と「絶対」について語られている。

ずっと、なんてないのかも

絶対、というのもないのかも

言葉は

約束でも誓いでもなくて

はじまりとはまるで違う広い会場を、

光で埋めることができるようになって

代わりに、 ひとりひとりの顔は

少しだけ小さくなって

あの日手が届いた誰かは、 もうこの客席にはいないのかもしれない──でも

この広い宇宙のどこかに!

・・・・・・だから・・・・・・歌おう!

イルミネーションスターズの3人に最大の愛と感謝を、、、。

「ずっと」も「絶対」もないかもしれないと言いつつ、それでもなお「絶対!」と言い切るめぐるの気持ちを思うと。。。歌い続けていればいつかまた届くかもしれないし、再会できるかもしれないからね。

定期的に日々を紡ぐインヴェルノで感無量になる人

【日々を紡ぐインヴェルノ】True End 

「言葉は約束でも誓いでもなくて」に次ぐことばは、きっと「願い」だろうなと思う。直後に「イルミネーションスターズの願い」について考える3人の描写もあるし、ファンがイルミネに願いを託すように、3人もまたそうだ、と考えるプロデューサーの独白もあったし。

3人の願い

当たり前のように一緒にいるイルミネーションスターズの3人。ただ、「ずっと」「当たり前に」一緒にいられるとは思っていないみたい。そういられるように彼女たちは願っている。

番組で問われた「イルミネーションスターズ」の願いとして、「みんなでずっと一緒に」を挙げようとする真乃と、肯定する2人。当たり前のように一緒にいてもそれがずっと当たり前に続くと思っていないところが好きなんだよな・・・・・・。

そして、願いとしてめぐるが提案したのは、「いつも言ってること」だった。

「いつも言ってること」って、なに?

3人の願いははっきりとは示されないけれど、シナリオの最後が3人のかけ声で終わったことから考えても、やっぱり私は「輝きをみんなに届けよう」だと思う。サポートSSRでも「いつものあれ」として出てくるし。

そしてもう1つ、私がそう感じる理由がある。それは、コミュ最終話で、ステージ前の3人にプロデューサーが伝えたことばと、デビュー間もない彼女たちにプロデューサーが伝えたことばにある。

今日も客席の光をたくさん受け取ろう

彼女たちのことばのあとに「絶対に!」と言うのたまらなすぎ

このプロデューサーのことばは、新人だった頃の3人へ彼が伝えたことばによく似ている。

今日は、想いをいただくという気持ちで向き合ってごらん

そうすればきっと3人の想い・・・・・・輝きも、お客さんに届くと思うよ

ヒカリと夜の音楽、またはクロノスタシス オープニング

プロデューサーは3人の「想い」を「輝き」と表現している。その直前には、「今日きてくれているのは3人を応援したいと思ってくれている人たちだ」とも言っている。実は、これとほとんど同じことを、灯織がステージ前に緊張する2人に伝えていたことがあった。Light up the illuminationのライブ前のこと。

だからきっと、「想い」を「輝き」に重ねたプロデューサーのことばは3人の中で強く残っているんじゃないかな。

「輝きをみんなに届けよう」には、「想いをみんなに届けよう」という願いも含まれているように感じる。はこぶものたちで届けることについて向き合った経験も繋がってるんじゃないかな。伝えたことばを大切にしてくれていたと思うと本当に嬉しくなっちゃうな。受け取ったことばを大切にとっておく人のことが好きだから。

タイトル

タイトルの意味も考えてみたい。

「ヒカリ」はファンにとってのイルミネのことだろうな。ファンにとって3人は星だから。「夜の音楽」もきっとイルミネのことだろうな。夜空を照らす星のように、イルミネの歌は夜道を照らしてくれるみちしるべだから。
クロノスタシス」はおそらく・・・・・・このシナリオのテーマなんじゃないかな。ごく短い時間が長く知覚される現象の名前。彼女たちが「ずっと」と思っている時間が、人生という長い時間からみれば(一般論として)ほんのひとときであることを思う。「ずっと、なんてないのかも」という話をしたシナリオのタイトルに「クロノスタシス」をつけたのは、きっとそういうことじゃないかな。

思い出と音楽

最後に、「思い出」や「音楽」について考えてみたい。親友と疎遠になり、イベントにも来なくなった彼女は、久々にイルミネの曲を聞いて、3人のことが大好きだったこと、親友と楽しくイベントに行っていたことを思い出す。

歌って、時間を繋いでくれるんだ・・・・・・

ヒカリと夜の音楽、またはクロノスタシス 第6話

久々に聞いた歌が、その歌をよく聞いていたころの思い出を蘇らせてくれている。シナリオの終盤には、彼女が今もイルミネの曲を聞いていることを示唆する場面がある。

たとえイベントに来なくなっても、その人の中でイルミネの歌と思い出が輝き続けているなら、それだけでも十分なように思う。そしてまた、いつか何かのタイミングで遊びに来てもらえたなら最高だよね。歌い続けていれば、そのいつかが実現するかもしれないし、また手が届くかもしれない。

前半に取り上げた【青風、駆けていく】のコミュには続きがあって、送った影がすぐ消えるのが少し物悲しい、と話す2人に、めぐるがこう言う。

うん・・・・・・
でも思い出はずっと残るよ
ずっと忘れないよ!

ずっと、というのはないのかも・・・・・・からのこれ、いくらなんでも号泣。勘弁してほしいよ。たとえ一緒に過ごす時間が過ぎ去ったとしても、思い出はずっと残るし忘れないってことかな・・・・・・。一緒にいる時間は思い出になってもその人の中で輝き続けていてほしいと願ってしまうよ。

「でも」「ずっと」消えないし忘れないんだよね・・・・・・あまりにも「願い」すぎる。

夢じゃないって消えてないって
信じることができたときに
時は過ぎ去ってゆくものじゃなくて
積み重なるものだとわかる

"CANVAS"01 星が流れて

あ、ああ~・・・・・・・・・・・・・・・・・・

本当に好きな話をストレートに描かれるとしばらくそのことしか考えられなくなるし勘弁してほしいよ・・・・・・。今回のシナリオの話ばかりするおじいちゃんになってしまいそう!!

書き残したいことはすべて書ききったし、今回はここで終わり!!

最高のお話をありがとう。